閉じてる林檎

このところAppleGoogleの対立がいろんなところで語られるようになっています。
iPhone 4への切り替わり時期とはいえ、Androidの勢いもすごくなってきました。

http://wiredvision.jp/news/201008/2010080222.html
Google社は先週、『Android』搭載携帯電話は40カ国の40キャリアで扱われていると報告した。そして同社は、6月に最初に発表された驚きの数字を繰り返した。1日あたり16万台のAndroid搭載スマートフォンアクティベーションされているというものだ。計算すると1ヵ月あたり480万台となる。これは、Apple社の『iPhone 4』の驚くような販売数を、さらに約20%上回っている。

同じ記事では、

Google社とApple社の争いは、電話機をめぐるものではない。ソフトウェア・プラットフォームの戦争だ。開発者、ユーザー、および携帯デバイスの最も強力なエコシステムをどこが作り上げるかという戦いだ。

と、iPadiPod touchも含めたiOSと比較するべきとなっています。もちろんこの戦争には、GoogleTVも、そして噂になってる新AppleTVも含まれるのでしょう。


「閉じた」iOSと「開かれた」Androidという対立軸は、オープンなDOS/VMacを思わせなくもないですし、iPodだけがFairPlayで保護されたコンテンツが楽しめるというのにも通じます。
よく「iPodは単体ではなくFairPlayとセットで評価されたのだ」と言われますが、少なくとも僕のまわりの人が持ってるiPodの中は、ダウンロード購入したものよりもCDをリッピングしたものが多いことがほとんどです。FairPlayで囲い込んだんではなく、iTunesiPod体験に囲い込まれたのですね。
そういう意味でWindowsもサポートして、プラットフォームは「開いた」けど、iTunesの世界は「閉じた」ままだったと。


一方のMac。こっちは相変わらず「閉じてる」プラットフォームです。特に近年はiLifeiWorkなどApple製アプリがついてきて、より高機能なサードパーティー製のアプリを買わなくても、ある程度の使い道なら何とかなってしまうので、昔以上に「閉じてる」印象です。


「閉じてる」からメジャーになったiPodと、「閉じてる」せいでマイナーなMac。コンテンツどころかアプリまでAppleがコントロールしていて、この2つ以上に「閉じてる」iOS今のところはいい評価がされていますが、この先もそうだとは限りません。


オープンなAndroidを乗せた低価格なデバイスが多くのメーカーから出てきても、Appleは戦えるのでしょうか。
昔も今も味方は少ないタイプですが、武器は何でしょうか?「ハロー」したユーザー達をつなぎ止めれば、これ以上の武器はないですが、はてさて。