立ち止まったら、巨人じゃなくて巨像になるだけ

少し前からCEO Elop氏のメモが騒がれていたnokiaから発表がありました。今のiPhoneの前、ガラケーなんて言葉もない時代にN73(705nk)を使っていた身としては、興味深く。

MSとノキア、携帯事業で提携--Windows Phone 7をノキア端末で採用へ - CNET Japan

発表は予想されていた通り、Symbianからの移行でしたが、タブレットのMeeGoもなくなってしまうのですね。MeeGoは以前に動画を見たことが合って、これまた興味深く行方を気にしていたのですが。


さて、ノキアが選んだのはGoogleではなくMicrosoftだったわけですが、そのあたりについて、lop氏はこう言っています。

Nokiaは、GoogleAndroid OSの採用を真剣に検討したが、究極的にはGoogleにとって利益にこそなれ、Nokiaにとって悩みの種にしかならないことを恐れた、とElop氏は述べた。
 Elop氏は、「あのエコシステム内での差別化は難しいと思う」と述べる。Android陣営に加わることで、同陣営は巨大化すると思われるが、「価格、利益、そしてすべてが減少する一方で、バリューはGoogleと流れていく」(Elop氏)

なんだかんだ言っても携帯業界では超がつくほどの巨人です。台数でもOSシェアでも世界でトップなわけです。そこにしがみつくのではなく、一歩を踏み出す勇気。Googleの「無料」サービスに乗っかるだけではビジネスの成功はないという判断。「差別化は難しい」という言葉、「猫も杓子もAndroidでな感じの、メーカーのお偉いさんはどう聞くのでしょうかね。

しかしNokia。過去には家電やパソコンから撤退して携帯にしぼったり、Symbianはをフリーにしたり、高級携帯Vertuとか、思い切った戦略をとって来ただけのことはあります。そういや、最近ホットなアナデジ分野でも、デジタルペン製品がありましたね。
残念ながら、日本からは撤退してしまいましたが、明らかにGoogle以外誰も勝者にならなさそうな今のAndroid祭りが落ち着いた頃に、新しい顔で戻って来て、Appleと戦うことになるんでしょうかね。